演劇最強論-ing

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『未練の幽霊と怪物』(6/5~)

公演情報・チケット販売

2021.04.16




第72回 読売文学賞 受賞!
能のフォーマットを応用し、ついえた「夢」を幻視する、レクイエムとしての音楽劇。
本作は2020年4月、新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けて、6月~7月に予定していた全公演を中止し、延期の機会をさぐることとなりました。
中止から1年、オリジナルキャスト・スタッフで待望の劇場上演を果たします。

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2021年の上演にあたって 

幽霊は、現れるために、場所を必要とします。
そういうわけで、「未練の幽霊と怪物」の上演には舞台が、劇場が必要です。
わたしたちは去年の春、公演中止が決まったあとも、オンライン・リハーサルをやっていました。
延期して上演が行われることを見込んで、コンセプトや、このパフォーマンスに必要な感覚を共有するためのプロセスを踏んでいたのです。たいへん上首尾にいきました。来る上演に向けて、あとは細部の精度にこだわっていくだけです。
準備は万端です。身体、音楽、空間、言葉。
観客のみなさんが幽霊の出現に立ち会うべく、劇場に来てくださるのを心よりお待ちしています。


岡田利規
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ザハ・ハディドをシテに描く『挫波(ザハ)』/高速増殖炉「もんじゅ」をめぐる『敦賀(つるが)』

現代演劇の言葉と身体、空間がおりなす可能性を開拓し、国際的に活躍する劇作家・演出家の岡田利規(チェルフィッチュ主宰)が、現存する世界最古の舞台芸術「能」に触発された音楽劇を上演します。
本公演は、ザハ・ハディドをシテに描く演目『挫波(ザハ)』
高速増殖炉「もんじゅ」をめぐる演目『敦賀(つるが)』の2演目で構成されます。

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『挫波』ー東京五輪招致のため、2012年新国立競技場の設計者としてコンペで選ばれた天才建築家「ザハ・ハディド」。その圧倒的なデザインで脚光を浴びながら、後にその採用を白紙撤回され、それからほどなく没した彼女をシテとして描く。
『敦賀』―夢のエネルギー計画の期待を担い、1985年の着工以来一兆円を超す巨額の資金が投じられたものの、一度も正式稼動することなく、廃炉の道をたどる高速増殖炉もんじゅ。もんじゅを臨む敦賀の浜を訪れた旅行者が出会うのは――。
目に見えないもの、霊的な存在がその想いを語る「夢幻能」の構造を借り、岡田が問うものはー

社会とその歴史は、その犠牲者としての未練の幽霊と怪物を、
ひっきりなしに生み出して来て、今だって生み出し続けています。
わたしたちはそれら幽霊や怪物のことを見ないこと忘れてしまうことを、
その気になればできちゃうし、そのほうが快適な向きは確かにある。
でもそれらに、つまり直視しないこと忘却することに、抗うために、
能という演劇形式が持つ構造を借りて、音楽劇を上演します。

岡田利規
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魅力的で個性的なアーティスト・出演者
作・演出には、従来の演劇の概念を覆すと評され、手がけた作品は世界90都市以上で上演をかさねるなど、国内外での活躍が目覚しい、作家・演出家・チェルフィッチュ主宰の岡田利規
音楽は32年にわたって音楽監督として維新派に携わり、「NŌ THEATER」を始め、岡田のミュンヘン・カンマーシュピーレで発表した4作品の音楽を手がけた内橋和久が担当。内橋は即興演奏家としての活動と並行してUA、Salyu、細野晴臣、カルメンマキ等と歌にも積極的に取り組んでいます。
本作ではダクソフォン3重奏を軸に、能の囃子方の役を担います。
出演者には、個性的で才能あふれる俳優・アーティストが集います。俳優、ダンサーとしても常にその活動が注目される森山未來をはじめ、無二の存在感を放つ片桐はいり、独自の個性で俳優としても活躍目覚しい栗原類、若手実力派女優でダンサーでもある石橋静河、チェルフィッチュ作品にも多数出演し、映画監督としても話題を集める太田信吾が名を連ねます。さらに、シンガー・ソングライターの七尾旅人が出演。
類まれな歌い手の七尾が、劇中では謡をつとめ、内橋率いる演奏家とともに音楽劇としての能の根幹を担います。
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リモート下でのクリエーションとオンライン上演、戯曲賞受賞について
中止発表後、カンパニーはリモートで稽古を行い、その成果の一部を映像作品『「未練の幽霊と怪物」の上演の幽霊』としてオンラインで上演しました。
岡田が「劇場が閉鎖している状況下だからこそ演劇の成立要件について考える、そして表現を発表する、という態度の表明」とした作品は、2回のみの上演でアーカイブもなく消えた作品であったにも関わらず、そのコンセプトと内容で大きな話題となり、今後への期待を集めました。その後、リモート稽古を経て完成・出版された戯曲は、本年2月、第72回読売文学賞(戯曲・シナリオ賞)を受賞しました。
延期から1年後となる2021年6月。映像作品での上演、文学賞受賞という大きな話題を経て待望の劇場上演です。
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作・演出:岡田利規
音楽監督・演奏:内橋和久
出演:森山未來、片桐はいり、栗原類、石橋静河、太田信吾/七尾旅人(謡手)
演奏:内橋和久/筒井響子/吉本裕美子



【神奈川公演】
■日程:2021/6/5[土]~6/26[土]
■会場:神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ
■料金:全席指定6,800円
※未就学児入場不可

【愛知公演】
■日程:2021/6/29[火]~6/30[水]
■会場:愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
■料金:全席指定 S席:6,000円/A席:3,500円
※未就学児入場不可

【兵庫公演】
■日程:2021/7/3[土]~7/3[日]
■会場:兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
■料金:全席指定6,500円
※未就学児入場不可


「演劇最強論-ing」でも神奈川公演のチケット取扱!
演劇最強論-ing先行(先着):2021/4/16[金]10:00~4/22[木]18:00受付!
一般発売:2021/4/26[月]14:00~発売開始!

チケットのお申込は下記ボタンから。

チェルフィッチュ

岡田利規が全作品の脚本と演出を務める演劇カンパニーとして97年に設立。独特な言葉と身体の関係性を用いた手法が評価され、現代を代表する演劇カンパニーとして国内外で高い注目を集める。05年『三月の5日間』で第49回岸田國士戯曲賞を受賞。07年クンステン・フェスティバル・デザール2007(ブリュッセル/ベルギー)にて初の国外進出を果たして以降、世界70都市で上演。近年では、ヨーロッパを代表するフェスティバルの委嘱により作品を制作、発表している。主宰・岡田は、07年デビュー小説集『わたしたちに許された特別な時間の終わり』を新潮社より発表し、翌年第二回大江健三郎賞受賞するなど小説家としても活動している。また、16年よりドイツ有数の公立劇場ミュンヘン・カンマーシュピーレのレパートリー作品の演出を3シーズンにわたって務めた。 ★公式サイトはこちら★