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KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「近松心中物語」(9/4~)

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2021.07.9





元禄時代の二つの恋の情景が、2021年の我々に問いかけることとは?
現代演劇の金字塔に、新芸術監督・長塚圭史が挑む。


庶民文化が華やいだ元禄の大阪
遊廓・新町に咲いた境遇の違う二つの恋。
格差が問われる現在につながる 新たな「近松心中物語」


長塚が2021年メインシーズンの幕開けに選んだのは「近松心中物語」。
戦後を代表する劇作家・秋元松代の代表作である本作は、近松門左衛門の「冥土の飛脚」をベースに他作品の要素を加え、近松作品の魅力をふんだんに盛り込んだシンプルで力強い言葉と、故・蜷川幸雄氏の劇的な演出により、観客からの圧倒的支持を得て1000回を超えて上演され、演劇界の金字塔と称されました。

飛脚宿亀屋養子・忠兵衛と見世女郎・梅川。古物商傘屋若旦那・与兵衛と箱入り娘・お亀。
元禄時代、境遇の違う二つの恋の情景を、華やかな演出で描いたことで人気を博した本作ですが、長塚は、格差を問われる現在に驚くほど重なる、普遍的な戯曲と捉え、俳優とともに台詞の魅力を紐解きながら新たな「近松心中物語」を創り上げます。


コロナ禍を経て、新たな格差、価値観の相違が拡大し続ける現在。
戯曲に描かれた、心中に追い詰められる生と貧富の普遍を見つめ直し、この作品が2021年の我々自身ととりまく社会を問う道標となることを目指します。


個性豊かな俳優 19人で紡ぐ、新しい「近松心中物語」
出演者には注目の俳優がそろいました。主軸となる男女二組には、
亀屋忠兵衛に人間味あふれる演技と存在感で長塚からの信頼も厚い田中哲司
傘屋与兵衛に映画『御法度』でのデビュー以来、圧倒的な個性と魅力で常に注目を集める松田龍平
遊女梅川には数々のミュージカル作品のヒロインを演じ、舞台を軸に活動の場を広げる笹本玲奈
与兵衛の妻・お亀には、注目の若手実力派女優として多彩に活躍する石橋静河
 また、忠兵衛の飛脚屋仲間・丹波屋八右衛門には、確かな存在感と彩りを備える石倉三郎
お亀の母・お今にはストレートプレイでの活躍も光る元宝塚トップスターの朝海ひかる、その他にも多方面で活躍する個性が光る俳優が揃いました。

 これまでの上演では50人規模の多くの出演者で描かれてきた戯曲を、長塚は19人の出演者とともに描きます。
多くの兼役を演じ分ける実力派俳優陣と、個々の魅力を生かして紡がれる情景も大きな見どころです。


音楽は、昨年デビュー30周年を迎えたラップグループ、スチャダラパーが担当。
ラップ×近松心中物語―異色の組み合わせにも、期待が高まります。

【あらすじ】
元禄時代、大阪・新町(遊郭街)。
真面目な飛脚宿亀屋の養子・忠兵衛は、新町の遊女・梅川に出会い、互いに一目で恋に落ちる。
梅川に、さるお大尽からの身請け話が持ち上がる。
金に困った忠兵衛は、幼馴染みの古道具商傘屋の婿養子・与兵衛に金を借りにいく。与兵衛が快く貸してくれた50両で、梅川の身請けの手付金を払い安堵する忠兵衛と梅川の元に、大尽からの身請けの後金300両が届いてしまう。一方 お人よしで心優しい与兵衛は、与兵衛に恋い焦がれる女房のお亀、舅姑とともに、大店の婿養子として身の置き所のない想いを抱いて暮らしていたのだった。
忠兵衛と梅川/与兵衛とお亀。華やかな元禄の世に生きる境遇の違う男女二組。
恋い焦がれる人と共にいるために心中を選ぶ、それぞれの恋を描く・・・。


【演出:長塚圭史 コメント】
元禄の世に咲いた境遇の違う二つの恋の情景は、
格差を問われる現在により深く突き刺さります。

この戯曲の煌びやかさの本性を改めて炙り出し、
台詞の深淵を紐解いて、現在ここに追い詰められた生の肉体を描き出したいのです。

金に追い詰められる忠兵衛と梅川のあまりに切ない境涯と、
裕福ながらも自ら堕ちることに愛を見出す若いお亀の純真。
そしてそうした世間と折り合いがつかぬかのように
この情景を心に留めて次代へ繋がってゆく与兵衛。
この四人の人間模様を現代に抽出したい。

神奈川県が生んだ稀代の劇作家秋元松代の代表作。
KAAT神奈川芸術劇場初のシーズン制、演出第一弾に決めたことは
必然と言って過言ではありません。

近松門左衛門の浄瑠璃から元禄の人間模様を力強く現在に描き出した
秋元戯曲の台詞の力を体現出来ればと。

長塚圭史

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【音楽:スチャダラパー コメント】

期待に添えるよう気張っていきます。
ANI


数々の名優、作家たちによって再演が繰り返されてきた大きな作品の音楽を担当するにあたって、我々としては「まともに立ち向かっても勝てるわけがない」を合言葉に、
反則スレスレのカウンターパンチを狙って、頑張っていきたいと思っています。
Bose


令和と江戸を繋ぐという長塚さんのチャレンジに、何とか力添えになれるよう、
スチャダラなりのやり方で頑張りたいと思います。
SHINCO


作:秋元松代
演出:長塚圭史
音楽:スチャダラパー
出演:田中哲司/松田龍平、笹本玲奈/石橋静河
   綾田俊樹、石橋亜希子、山口雅義、清水葉月、章平、青山美郷、
   辻本耕志、益山寛司、延増静美、松田洋治、蔵下穂波
   藤戸野絵、福長里恩/藤野蒼生(子役 Wキャスト)
   朝海ひかる、石倉三郎


■日程:2021/9/4[土]~9/20[月]
■会場:神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 ホール
■料金:S席:9,500円、A席:6,000円、[夜割] A席(平日夜割引)3,000円(※9日と16日のみ)、U24チケット(24歳以下):4,750円、高校生以下割引:1,000円、シルバー割引(満65歳以上):9,000円
※U24、高校生以下、シルバー割引はチケットかながわの電話・窓口・WEBにて7月24日より取扱い(前売のみ、枚数限定、要証明書)。
※車椅子でご来場の方は事前にチケットかながわにお問い合わせください。
※未就学児の入場はご遠慮ください。
※営利目的の転売禁止。
※感染拡大防止のため、当面は間隔を空けた座席配置にて販売いたしますが、状況により追加席を発売する場合がございます。予めご了承の程何卒よろしくお願いいたします。

「演劇最強論-ing」でもチケット取扱!
演劇最強論-ing先行(先着):2021/7/14[水]10:00~7/22[木]18:00
一般発売:2021/7/24[土]10:00~

チケットのお申込は下記ボタンから。

長塚圭史

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