チェルフィッチュ『部屋に流れる時間の旅』東京公演(6/16~)
公演情報
2017.03.5
photo: Masumi Kawamura
永遠の希望をもった死者への羨望と忘却
岡田利規と久門剛史(美術家)が切り開いた「音/言葉/身体/空間」の新境地
活動20 周年を迎えるチェルフィッチュは、常に言葉と身体の関係を軸に新たな表現を探求してきました。本作は、主宰 岡田利規によるこれまで以上に強度を増した言葉と俳優の身体が、美術家 久門剛史による微細な気配のにじむ音・空間と緊密かつ多層的な関係をむすぶ、まさにチェルフィッチュの”集大成”といえる作品です。2016 年3 月に京都で初演を迎えたのち、世界16 都市を巡り成熟した最新作、ついに待望の東京公演。
震災と原発事故が起こった直後の数日間に、わたしに押しよせてきた感情のなかには、悲しみ・不安・恐怖だけでなく、希望も混じっていた。これだけの未曾有の出来事が起こってしまったことは、そうでなければ踏み出すことの難しい変化を実現させるためのとば口に、わたしたちの社会を立たせてくれたということになりはしないだろうか。そう思ったのだ。あのときは。未来への希望を抱えた状態で死を迎えた幽霊と、生者との関係を描こうと思った。死者の生はすでに円環を閉じ、安定している。生き続けているわたしたちはそれを羨望する。わたしたちは苦しめられ、そこから逃げたくなって、忘却をこころがける。
岡田利規
作・演出:岡田利規
音・舞台美術:久門剛史
出演:青柳いづみ、安藤真理、吉田庸
■日程:2017/6/16[金]~25[日]
■会場:シアタートラム
■料金:自由席
前売:一般 ¥3,500/U24(24歳以下)¥3,000
当日:一般・U24ともに ¥4,000
2017/4/1[土]10:00より「演劇最強論-ing」でチケット取扱!
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